緊急地震速報は地震の発生直後に、震源に近い地震計で捉えた観測データを解析して震源や地震の規模(マグニチュード)をただちに推定し、これに基づいて各地での主要動の到達時刻や震源を予測し、可能な限り素早く知らせる地震動の予報・警報です。
緊急地震速報を利用して列車やエレベーターをすばやく制御させて危険を回避したり、工場、オフィス、家庭などで避難行動をとることによって被害を軽減させたりすることが期待されます。
ただし、緊急地震速報には、情報を発表してから主要動が到達するまでの時間は、長くても十数秒から数十秒と極めて短く、震源に近い所では速報が間に合わ ないことがあります。また、ごく短時間のデータだけを使った速報であることから、予想された震度に誤差を伴うなどの限界もあります。緊急地震速報を適切に 活用するためには、このような特性や限界を十分に理解する必要があります。